血管内に専用のカテーテル(細い管)を挿入し、下肢静脈瘤専用に開発された医療用接着剤(グルー)を注入して、逆流している血管を塞栓する方法で、2019年12月に保険が適用された新しい治療法です。
血管内焼灼術と違い熱によるダメージがない為、焼灼術に比べ手術時や手術後の痛みや手術後の行動制限が少なくて済みます。
グルーにより閉塞した静脈は、数カ月かけて身体に吸収されなくなりますが、グルーは人工物なので吸収されにくく、固めた静脈に沿った形で長期間残ります。
治療対象の静脈は皮下脂肪の下にある為、残ったグルーは見た目にはわからないですが、皮下脂肪が少なく、治療対象の静脈が皮下に見えているような脚の方だと、固めたグルーが目立つことがあります。
そのような症例の場合は、固めた静脈が吸収されやすい血管内焼灼術が良いと思われます。
また、神経障害や疼痛などの合併症は焼灼術に比べ少なくて済みますが、塞栓物質であるシアノアクリレートに対するアレルギーが起こる可能性があるため、アレルギー体質の方にも不向きです。
静脈瘤の大きさや部位などによって、焼灼術やその他の治療法が推奨される場合もある為、当院ではよく検査した上で、より良いと思われる治療法を提案します。
気になる方は、一度ご来院、ご相談ください。